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本日のブラスト(芽球)、51%

 やけに朝焼けのきれいな朝だった。
 朝焼けの日は日中天気がわるくなるというが、それに反して日中も晴れた。風は冷たいけれど。

 本日の好中球は百。ブラスト(芽球)はなんと五十一%に跳ね上がった。この状態で新宿の雑踏の中を歩くなど、神風特攻隊なみのことな気がするが、主治医のラストサービスなのだから、存分に満喫してこようと思う。万が一それで感染症などになって死んでしまっても悔いはない。最後に新宿の街へ行けて妻に会えるのはしあわせなことである。ただ、赤血球の輸血が今日は予定されていなかったのを、頼んでダメ押しで入れてもらうことにした。三日連続で輸血してもらえば何とかあさってまで持つだろう。

 さて、昨日は夜になってブルハの初代ベースのマサミとバッドコンディションの太田くん、そしてその事務所の社長の小倉さんが入れ替わりでやってきた。

 そして七時ころ、弁護士のS藤先生がやってきた。一件訴訟ごとをお願いしてあったのでその面談とお見舞いを兼ねて。彼とももうずいぶん長い付き合いになる。若いが几帳面で優秀な弁護士で、ぼくは全幅の信頼をおいている。
 仕事の話は短時間で終わってしまったので、昔ばなしに花が咲いた。あの時はああでしたね、この時はこうでしたね。ずっと一緒にたたかってきた同士のような感がある。一度、彼の事務所の近所で一緒に飲んだことがある。痛飲した。後から、その時のなつかしい写真を送ってくれた。昨日のことのように思いだされた。
 何度も言うようだが、こういういろいろなひとに支えられてぼくは人生を歩んできただなあと、しみじみ感じた。
 彼が帰るエレベーターに向かって、ぼくは深々と一礼した。