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ともぞうあたま

 雨上がりである。
 昼ころ、午前中の点滴を全部終えてから、森へ行った。キンと冷たい空気が心地よかった。やっぱりぼくは暑いより寒いほうが好きだな。

 髪がぽつぽつと伸びて来た。
 ともぞう状態である。また御前様刈りにしたいのだけれど、風呂に問題があるのでなかなか刈れないのだ。
 準クリーンルームや無菌室にいた頃は部屋にシャワールームが設置されていたので、いつでも入れたが、今は大部屋なのでこのフロアにひとつだけの共同風呂である。時間はひとり三十分限定である。浴槽はあるのだけれど、ひとり三十分では湯を張っている時間はない。浴室はだだっ広くて寒い。ただでさえ風呂ぎらいのぼくがそんな寒い風呂でシャワーだけ浴びるなどというのは考えられないので、もうほとんど入らない。病院では、お風呂は毎日入って清潔を保ちましょう、などと言うが、風呂に入らなかったからといって死んだひとはいないので、ぜんぜん問題ないのだ。けれども頭はバリカンで刈るので、風呂に入れないのでは刈れないと、そういう事情なのだ。
 以前、怪我で入院した病院は、ひとり入る度に看護婦さんが浴槽をきれいに洗って新しい湯を張ってくれていた。あそこはいい病院だったなあ。病院によって風呂事情はさほどに違うのだ。

 午前中の点滴が一本減った。が、今日は輸血が二種類のフルコースなので、またほぼ一日点滴につながれっぱなしである。このあと二時から輸血第二弾だそうだ。それが終わったら五時から夕方の点滴である。
 今日は面会の予定は入っていない。
 しずかな休日である。