真島がやってきた

 すっかり寒さがやわらいで、外へ出ると涼しくらいの風が心地よい。
 眠くて眠くて目が覚めず、起きたり寝たりしながら昼過ぎまで寝てしまった。たまにそういう日があるのだ。
 今日はお見舞いの予定がないので、のんびり過ごしている。

 ビダーザの注射が終わった。一週間毎日打ったのだけれど、打ったところがいちいちしこりになって痛い。それでも主治医いわく、「これはすごく軽い方ですね」だそうだ。うまく効いてくれれば御の字だが、これはハナから最後のダメもと治療である。

 ヘモグロビンが少ないのか、血中酸素が少ないのか、歩くのがさらに遅くなってきた。もうヨロヨロフラフラである。そして帰りはひと休みしながらでないと帰って来れない。それでもなんでも、まだ何とか歩けているのがありがたい。歩けなくなってしまったらタバコも吸いに行けないのだから。

 昨日は、午後からブルハのギターの真島がやってきた。
 ぼくが一緒にやっていた頃は、見た目も性格もずいぶんとんがっていたのだが、久しぶりに会った彼は、角がすっかり落ちて丸くなっていたので驚いた。三十年の月日は人をこんなにも変えてしまうのかと。
 そんな彼と、やはりロビーの一角でしばし昔話に花を咲かせた。
 彼が帰るというところへ妻がやってきたので、彼に妻を紹介できたのでよかった。
 帰り際、握手をしてハグをした。彼の温かみが伝わってきた。
 いい一日だった。