熱とのたたかい

 昨夜は熱が三十九度台が長く続いて苦しかった。
 三十八度台まであがってきたら、解熱剤を落してもらうことにしているのだけれど、そのタイミングでぼくが眠っていたり、解熱剤を看護婦さんにお願いしてもなかなかすぐに持ってきてくれなかったりすると。体温はいやおうなしにすぐに三十九度に突入する。ここがけっこうつらい。体温が上昇してゆくときというのは強力な寒気がして、それがしばらくは続き、ひじょうにつらいのだ。

 熱の他には大した症状はない。腕に発疹が出ているくらいである。
 ごまくらいの大きさの赤紫のツブツブがたくさんよりあつまっている。いたくもかゆくもないのだけれど、みるとけっこう気色悪い。

 熱発の原因を特定するのは医療者でもなかなか骨の折れる作業のようである。まず、血液をとって培養してみる、一週間くらいして菌かウィルスがでたら感染症ということになるが、でなければまた別の原因を考える。今日はふたたびCTの検査をやるらしい。血液培養、レントゲンでは異常は見つからなかったのだから。
 それにしてもしつこい熱である。たしか今回の熱発は十月十三日の軽い微熱と風邪のような症状がはじまりだったのだが、そのころはこんな高熱は出なかったのだ。多分あの時におれの言った通りに素直に葛根湯を三包ほどだしてくれていれば、きっとこんなことにはならなかったのだ。そうにちがいない。

 ところで肺炎を発症してしまった向かいのベッドのタカハシさんであるが、昨日は朝から咳がでてきた。そのせいかどうかわからないが、午前中にどこかよその部屋へ移動していった。御本人には申し訳ないが、向かいに居たものとしてはまずまず安心である。

 窓いっぱいにひろがる朝の空が、とってつけたようにしらじらしくさわやかである。こちとら一晩中熱と寒気と戦っていたのだ。そういきなりさわやかに来られてもなあ。
 今週はこの熱の推移と共に、どんな一週間になるのだろうか。