タバコが吸いたい

 この部屋に収監されて五日。まだ慣れない。
 部屋はキレイだし、一人でいるぶんには十分な広さなのだけれど、いかんせん一歩も出れずタバコも吸えないというのが堪える。一日中点滴棒につながれて、部屋の中を歩き回るにも不自由である。いきおい気分が欝々として、ひとと話がしたくなくなる。午後から母親がやってきたのだけれど、そんな状態なので話をすることがなくて困った。母親も困ってしまって、早々にそそくさと帰っていった。
 ミズキの下へ行って、思いきりタバコが吸いたい。