生保にむけて

 最近、毎朝夜明けとともに裏の森へ行く。
 今朝も僕が行ったらちょうど蝉が一斉に鳴き始めた。このあたりは川風のせいか朝晩の空気は涼しく、もう秋のそれに近い。もしくは高原の空気とでも言おうか。――というよりも都内が暑すぎるのかもしれないが。

 この三日間静かだった749号室に、昨晩よっこら氏が外泊から戻り、さっそくよっこらしょどっこいしょが始まった。せっかく落ち着いてストレスフリーだったのにがっかりである。また一日中ひとり言と入れ歯カタカタを隣で聞かねばならないと思うと、非常に気が重い。


 今日は火曜日なので、精神科のドクターがやってくる日だ。
 強い薬を飲まなくなって二三日経ったので、やっと薬が抜けてきて、昼間の意識もハッキリしてきた。フラフラ幽霊歩きだったのもスタスタ歩けるようになった。けれども今度は夜中の眠りが浅く、何度も目が覚める。どうもうまくいかないが、それでも眠れていなくはないので当面今の薬でいこうと思う。ちょうどいい具合の中長時間型のミンザイがあればそれに越したことはないのだけれども。

 昨日は、市役所の生保担当者がやってきての初面談であった。マンションも車も売ってのことだから、こちらは決定が前提の話だったので、書類や資料はたくさんあれ出せこれ出せ言われたが、精神的ショックはなかった。担当者も一人であったし、面談は一時間程度で終わった。ただ、提出すべき書類が山のようにあるので、それらを揃えるのがこれからひと苦労である。しかしこれを決定してもらわねば、無職無収入の現在、治療費の支払など到底及ばないのでいたし方ないのだ。決定までにはひと月ほどかかるらしいが、とりあえず申請までこぎつけたので一歩前進である。ついてはソーシャルワーカーさんにはたいへん世話になっているので感謝である。
 今日からさっそく書類書きと資料集めをすることにしよう。