フラフラぼうっ

 夜明けが早くなった。4時台に明るくなり、裏の森は鳥と蝉の合唱になる。
 先月の終わりに頭がパッカーンとなって以来、つよい薬を飲んでいたので日中もずっとフラフラぼうっとしていたのだけれど、昨夜は飲まなかったので今日はいくぶん頭がハッキリしている気がする。
 抗がん剤治療が終わってから一週間目だが、今までと違って今のところ厳しい副作用は出てない。点滴もなく、自由な生活をしている。このまま副作用が出なければいいのだけれど。

 パッカーンとイッてしまった日には、「もう一時たりともここにいたくない」と駄々をこね、ナースステーションで抗がん剤の点滴を全部引き抜いた僕である。
 ナースと主治医が追いかけてきて「それでは夕食だけどこか外食で食べて、また戻ってきてくださいよ」という譲歩案を出してくれたのでそれに従った。何度もそんなことが許されるわけもないので、今後移植の本番に向かって、できるだけ精神的に安定させていかねばならない。それについては精神科のドクターもよく力になってくれている。

 今月末には移植に向けて無菌室に移るようであるが、果してどうなることやらである。