入院生活のひそかな楽しみ

 入院生活における楽しみというのは、今日のめしはなんだろうであるとか、今日の看護婦は可愛いかブスかくらいなものなのだけれども、近ごろ新たな楽しみを見つけてしまった。
 ネットの買い物である。
 昨日はパジャマを買った。そして今日はパソコンにくっつけるテレビのチューナーを買った。パジャマ三千二百二十九円、チューナー五百八十六円なり。ともに配達無料。

 今はまったく便利な世の中になったもので、病室に居ながらにしてパソコンでポチポチッとやれば翌日には品物が届いていてしまう。配達先の住所をこの病院の病室にしておけば、ナースセンターまで配達してくれて、あとは看護婦が「千葉さん、届け物がきてますよ」と部屋まで持ってきてくれる。
 今僕はクレジットが使えないのだが、それでもコンビニ払いにすれば問題はないし手数料もかからない。ケータイを持って病院一階のコンビニへ行って機械にちょちょっと入力し、レジで代金を支払うだけである。むしろニコニコ現金取引なので必要以上に買いすぎたり無駄なものを買ったりしなくてすむというものである。

 しかしこの兆候はちょっとやばいかもしれない。
 元妻いわく、僕には周期的に買い物依存シーズンが訪れるようなのだ。そしてそれは僕が精神的に不安定になると顕著にあらわれるらしい。言われてみればたしかにそんな気もする。
 そうは言っても必要なものは必要なのだし、僕はこの病院から本来は一歩も外へ出られないのであるから、一階のコンビニと売店で売っているもの以外はネット通販に頼るしかないのだ。
 先日売店でパジャマを買ったら、LLサイズにもかかわらずズボンの丈が非常に短く、はいてみたら脛のところまでしかなかった。
 いくらなんでもステテコではないのだからこれではどうしようもないと売店に持っていったら、別のものと交換してくれた。しかしネットで買ったパジャマのほうが安いうえに数倍モノがよい。
 
 通販の無料配達のカラクリについては、以前、軽貨物でそういうものの宅配の仕事をしていたことがあるので、その問題点も身に沁みているのだけれど、その話はまた後日に譲ることにしよう。
 
 ともあれ、病室でヒマにまかせてネットをうろうろし、欲しいものを探し出してポチるのがこのところの楽しみのひとつになったということだけ報告しておこう。
 これがポチ依存症にまでエスカレートしないことを願いつつ。