あかねちゃんと ポッポちゃん(3)

「さあ、もうゆうがたになるからかえるよ。さいごにポッポちゃんとしゃしんをとってあげよう」
 パパがそういって、カメラをあかねちゃんのほうへむけてのぞきこみました。
「そうそう。ポッポちゃんとならんでこっちをむいて」
 あかねちゃんはパパにいわれたとおりにして、にっこりわらってみました。
 ポッポちゃんもいっしょにパパのほうをむいておみみをくるくるさせたので、パパがぱちりとシャッターをきりました。
 
 にっこりわらったあかねちゃんと、おみみをくるくるしているぽっぽちゃんと、とってもなかよさそうにしゃしんにうつりました。

 やなぎのわたげが、やさしいかぜにのってほわほわたくさんとんでいました。

    ・    ・    ・

 おうちにかえってから、あかねちゃんはしゃしんをじぶんのつくえのうえにかざって、まいにちながめていました。
 
「ポッポちゃん、かわいかったな」
「こんどは、いつあえるかな」
「こんどあったときには、なにをあげようかな」
「ポッポちゃん、あかねのこと、おぼえててくれるかな」

 まいにちまいにちポッポちゃんのことをかんがえていました。
 
 しばらくたったおやすみのまえのひに、パパが、
「あした、ポッポちゃんにあいにいこうか?」
 といいました。
「わあい!」
 あかねちゃんは、とびあがらんばかりによろこびました。

    ・    ・    ・

「やあ、いらっしゃい。またきたね」
 ぼくじょうにつくと、きょうもふくろうおじさんがにこにこむかえてくれました。
「こんにちは」
 あかねちゃんもにっこりわらって、ぺこりとおじぎをしました。
「やあ、おりこうさんだ。さ、ポッポちゃんがまっているよ」
「またおじゃまします」
 パパがあいさつをしました。
「そうだ。きょうはくだものやさんがきているから、ちょうどいい、りんごをかっていくといいですよ。おうまさんはみんな、りんごやあまいものがだいすきですからね」
「そうですか。では、そうすることにします」
「わあい。ポッポちゃんにりんごをあげるの? あかねもりんごだいすき。いっしょにたべてもいい?」
「もちろんいいさ」
「うれしいな。はやくポッポちゃんにあいたいな」
「あはは。そんなにいそがなくてもだいじょうぶだよ」
 はしりだしていったあかねちゃんのうしろから、パパがわらいながらついてきました。
 ぼくじょうのすみのほうに、ふくろうおじさんがいったとおり、くだものやさんのくるまがとまっていましたので、りんごをたくさんかいました。
 
 あかねちゃんがりょうてにひとつずつ、そしてうしろからかみぶくろいっぱいにはいったりんごをパパがもって、まっすぐポッポちゃんのところへむかいました。
「ポッポちゃーん」
 あかねちゃんがおおきなこえでよぶと、とおくにいたポッポちゃんがおみみをくるくるさせながらこちらをむいて、じっとあかねちゃんをみました。
「またきたよー」
 あかねちゃんがりんごをもったてをおおきくふると、ポッポちゃんはしっぽをぱさんぱさんとふって、それまでおかあさんうまといっしょにいたところから、ゆっくりあかねちゃんのほうへあるいてきました。
 ポッポちゃんは、こないだよりもちょっとだけおおきくなったようです。
「ポッポちゃーん。ポッポちゃーん」
 あかねちゃんはさくのそとからずっとてをふりました。
 ちょっとだけおとなにちかづいたポッポちゃんは、それにこたえるように、まっすぐにあかねちゃんのほうへあるいてきます。
 こないだよりみどりがこくなったきのあいだから、すずしいかぜがさあっとふきぬけていきました。